森伊蔵しんどろーむ!?


先日、とあるスーパーで買い物をしていたところ、後ろの方から..


「あっ!もりいぞう!」

   という子供の声が...

「...なぬ?..森伊蔵!?

      あの森伊蔵が?

         こんな場末のスーパーに、森伊蔵が!?

    ついに見つけたしまったかーーー?!」


 期待と感動で胸を高鳴らせた僕が、後ろを振り返ると...


   園児服を着た子供が母親に手を引かれながら、それを指差していた!!
 
     
       その先には......衝撃のコレが!!

                  
その子が指差したもの

  
   
  「モリゾーかよっっ!!!かよっ!!...かよっ!....かよっ.....(フェードアウト)」


                   おわり    
                    


       
     注:「森伊蔵」・・・今をときめく激アツ幻の焼酎
       「モリゾー」・・・今をときめく愛知万博の紛らわしいキャラクター
 
       


村は焼酎もアツイ!のだ?!

いや〜、巷では相変わらず本格焼酎ブームですなぁ。
ミンナも焼酎、飲んでますか?

「森○蔵」や「百年の○独」なんてのは、もはや高嶺の花となり、気軽に口に出来なくなってしまいましたが、まだまだ負けじとも劣らず、おいしい焼酎は沢山ありますので、そんな埋もれた焼酎を見つけていくのもまた1つの楽しみじゃないかなって思います。

ソムリエの田崎さんが「今は焼酎のルネッサンス時代」と言ってましたが、まったくその通り。
芋、麦、米、黒糖、そば、等‥種類も豊富で、飲み方さまざま。おまけに健康にもよろしい、日本が誇るスピリッツ(蒸留酒)。
本当の意味で日本人に焼酎文化が根付くのは今、まさにこれからですよ。

そんな訳で、これから焼酎を選ぶときにちょいと役立つ豆知識をお教えしましょう!

最近人気の焼酎のラベルに「黒○○」なんて書いてあるのを見かけると思うんですが、この「黒」って言うのは麹菌の種類のことです。
今までの一般的な焼酎は白麹を使って仕込んでいたんですが、最近の本格焼酎ブームの流れで、より個性を求められる中、黒麹仕込が人気を博してきたってワケです。
麹による味わいの違いですが、

「黒麹」...もともとは泡盛用に使われてきた麹菌。パンチのある深み。コクのある味わいとキ       レの良さが特徴。
「白麹」 ...現在もっとも一般的に使われる麹菌。おだやかでマイルド。芋らしい味わいの焼酎       が出来る。
「黄麹」...フルーティでさわやかな香りが特徴。芋臭さが苦手な人向きのスマートな味。

 て、とこでしょうか。

あと、焼酎の風味に大きく差が出るのに蒸留方法の違いがありますね。

同じ芋焼酎でも、ずいぶん香りが華やかで上品なものや、フーゼル油などによる蒸れた香りが個性的なものなどあると思うんですが、こういった違いは蒸留方法の違いによるものが多いです。
難しいことは省きますが、2種類ありまして「常圧蒸留」と「減圧蒸留」です。

「常圧蒸留」...昔ながらの蒸留方法。良い意味での雑味が残る、幅の広い芳醇な味。これぞ本        格焼酎の味わい。
「減圧蒸留」...いわゆる淡麗系のソフトな味わいになる。この蒸留法のおかげでそれまで「現        地の人たちが飲む酒」だった本格焼酎が、幅広い人たちに飲まれるきっかけとなった。

 てな感じです。ラベルに書いてありますのでゼヒ参考にしてみてください。


 そんな訳で(どんな訳?)、我が村の激レア焼酎くん達を一部紹介させていただきましょう!
そんじょそこらの店では飲めない、私が足で探してきたレア焼酎ばかりです。ナニゲに置いてあるのですが、あまり皆さんに気づいてもらえないので自分から売り込んじゃいますよ〜ん!

まずはコレ!「晴耕雨読」で一躍有名になった佐多宗二商店の焼酎たちです。

20050325a.jpg

『晴耕雨読』

 現在の代表銘柄。若干の米焼酎をブレンドすることで芋の風味を抑えた飲みやすい芋焼酎。契約農家で栽培されたコガネセンガンを使用。常圧蒸留&無濾過の限定出荷品。

『不二才(ぶにせ)』

 佐多商店のもう一つの顔。ラベルには「圏外人飲むべからず」と一言。芋の旨味の純粋さを追求した焼酎の為、圏外人の方には受け入れられない味と判断した。しかし、芋焼酎の人気が高まったのをきっかけに、今が好機と判断し全国販売に踏み切ったという。限定販売品。

『刀−KATANA−』

 44度。地元産の「紅芋」使用。晴耕雨読の「初溜取」全日空の国際線で海外デビューを飾ったが、今年より本格的に海外輸出を開始。この蔵の思いは世界の「imosyoutyu」になること。その思いから造られたのがこの「刀」だという。

『角玉』

 「角玉」はもともとはこの蔵の代表銘柄の名。かつて大手資本の進出により自社醸造を一時断念したときより封印されていた名前が、ついに復活。
しかも、佐多商店、意外にも初めての黒。満を持して、今回新たに黒麹焼酎を発売するにあたっての最終兵器といえるだろう。蔵人の熱い思いがこの酒名には溢れているのです。

 どうですか?ちょっと飲んでみたくなりましたか?
 これからもいろんな焼酎を紹介していくのでどうぞお楽しみにね。

そして最後に一つ、ず〜と捜し求めていた、幻のそば焼酎を先日ついに「ぐぇ〜っと!」したのでその写真をお見せしちゃいましょう!

その名も 「そば和尚」 だ〜!!

20050325b.jpg ...合掌


             

スプリングスティーンに感激!

ブルース・スプリングスティーンのライブDVDを観ました。
2002年からスタートした“ザ・ライジング・ツアー”のライブです。

ご存知の方も多いと思いますが、アルバム『ライジング』は全曲が、9・11同時多発テロ後の世界がテーマになったアルバムです。
ハンパじゃなくすばらしいアルバムです。

このアルバムのツアーの模様を一度見てみたかったのですが、ようやくDVDが発売となり願いが叶った次第です。

やっぱり“BOSS”は凄かった!
期待以上に感動しましたよ。

僕にとっては、コレこそが本当の『ロック』です。

どうしてこんなにカッコいいんだろう?
どうしてこんなに哀しいんだろう?
どうしてこんなに心が揺さぶられるんだろう?

って思いながらその映像を観てました。

救助活動で命を犠牲にした消防士に向けた 『イン・トゥ・ザ・ファイア』
愛する人を失った悲しみの日々の中、「なんとかこの日をやり過ごそう」、「イッツ・オールライト、大丈夫」 と歌う 『ロンサム・デイ』
朝、目覚めたとき、そこにはあなたは居なく、あるのは空っぽの空だけ。という 『エンプティ・スカイ』
廃墟と化した街から立ち上がろうと歌う 『マイ・シティ・オブ・ルーインズ』

...その他、全ての楽曲が意味深く、感動的です。

 彼の歌はまるで「祈り」のようです。

そんな楽曲が多い内容でも、コンサート自体は少しも重たくなく、すばらしいパフォーマンスで観客も大いに盛り上がっている。
彼のセンスと力量に圧倒されっぱなしでした。


僕が好きな、長渕さんも、浜田さんも、尾崎さんも。
その彼らが皆憧れた『ブルース・スプリングスティーン』
ミンナ、この人になりたかったんです。
興味のある方はゼヒ一度見てみてください。彼らのルーツが分かりますよ(笑)

10年前に一度日本に来たのですが(ギター一本の弾き語りツアーでした)、もう一度、彼のライブを生で見ることが僕の夢ですねぇ...


 「 空が落ちてきた、血に染まって
   あなたの呼ぶ声が聞こえた、
   それからあなたは噴煙の中へ
   階段を昇り、火の中へ
   階段を昇り、火の中へ
   あなたとキスがしたい
   でも愛と義務があなたをより高いところへ呼び寄せた
   階段を昇り、火の中へ

   あなたの力が私たちに力を与えてくれますように  
   あなたの信仰が私たちに信仰を与えてくれますように
   あなたの希望が私たちに希望を与えてくれますように
   あなたの愛が私たちに愛を与えてくれますように...」

                 『イン・トゥ・ザ・ファイア』 より 
    

スピリッツを飲もう!(テキーラの巻)

20050318c.jpg

今、テキーラが熱い! らしいですよ。
原料の品不足、それに加えてアメリカでの空前のテキーラ・ブーム。
日本への入荷もままならない状態が続いてるそうです。
今年の夏にかけて、わが日本でもテキーラ・ブームが上陸するやも知れませんねぇ。

ここで、「テキーラってどんなお酒?」っていう方のために、ちょっとマメ知識...

テキーラは、竜舌蘭(りゅうぜつらん)というヒガンバナ科の多肉植物を原料とした、メキシコ生まれのスピリッツ(蒸留酒)です。
よく、サボテンで造られるなんて言う人がいますが、お間違えのないように。
こ〜んな形をした植物です。 20050318b.jpg


酒の原料として使われる竜舌蘭は3種類あるのですが、そのうち「アガベ・アスール・テキラーナ」という最高の品種で作られるのがテキーラとなります。
それ以外の原料では「テキーラ」とは名のれないと、法律で定められてます。
いわば、一級品なんですね。
それ以外の蒸留酒は「メスカル」とか呼ばれて、むしろ現地の人々はこちらの方を親しんでいるみたいです。

また、テキーラもウイスキー同様、樽熟成を行います。
熟成の長短によってその呼び名も変わるんです。

熟成なしの「シルバー」または「ブランコ」、2ヶ月以上熟成させた「レポサド」、1年以上熟成させた「アネホ」 となります。
好みにもよりますが、アガベ由来の青草臭やイモ臭が強い反面、シャープな香りで最もテキーラらしいのはシルバー・テキーラかも知れません。

カクテルとしては、なんといっても、テキーラを一躍、世界の酒へと発展させた最大の功労者、「マルガリータ」が有名です。
あと、ローリングストーンズのミックジャガーが愛飲したという「テキーラ・サンライズ」も忘れちゃいけませんね。
その他にも、シンプルにトニックウォーターで割った「テコニック」や、コーラで割った、「メキシコーラ」なんてのもあります。

でも、やっぱり、魅力的な飲み方は、テキーラをショットグラスであおりながら、ライムをかじり、塩をなめる。
現地でもポピュラーなこの飲み方が僕は一番テキーラに合っていると思います。


そんなテキーラですが、我が店にも、すごいテキーラが入りましたよ! テキーラ好き、必飲です!

その名も、 『カサ ノブレ クリスタル』!(アネホも次期入荷予定です)

20050318a.jpg

厳選した原料の選出。テキーラの基準を変えたとまで言われるこだわりの製法。
その高い品質は、アメリカで開かれる「ワールドスピリッツコンテスト」にて、アネホ、レポサド、クリスタルがそれぞれ、金賞、銀賞、ダブルゴールドメダルを受賞したほどです。

口吹きの手作りのガラス瓶、上品に彫刻されたメタルのラベル。
はっきし言って、このテキーラの右に出るホワイトテキーラはありません。「最高のホワイトテキーラを味わいたい」と言う方はゼヒ試してみて下さい。

謳い文句も『No lime,No salt,Only Casa Noble』 って、具合ですから相当な自信ですよ(笑)


僕個人的には、テキーラを飲むと、失恋して友達とカッポカッポ「ショットガン」であおり続けた、二十歳の頃のホロ苦い想い出がよみがえったりして、なんとも懐かしいやら、切ないやらって感じなんですが...
またあの「青臭さ」が「う〜ん、青春の味!」って感じなのよねぇ (*^。^*)

まあ、それは置いといて、憂鬱な気分の時はもってこいのテキーラ。
飲んでるうちにホントに陽気な気分になってくるから不思議です。
コレこそが、ギラギラと眩しいメキシコの太陽と、底抜けに陽気な人々の造り出したスピリッツの力なんでしょう!

いかがですか?今宵アナタも 『オ〜レ!テキーラ!!』なんて...。

コレは店主のグチなのだ?!

 
「○○党」という言葉があります。ビール党やら焼酎党やら...

日本人の国民性でしょうか?こうと決めたら頑なにそれを守り続ける人が多い気がしますね。
事、お酒に関してはそんな人が多い気がします。

私事で恐縮ですが、僕はその「○○党」という言葉があまり好きではないんです。
知らないお酒があったらとりあえず飲んでみたい。
いろんな国のお酒を飲んでみたい。
なんて思っちゃう。

昔、恋愛ドラマのくどき文句で「いろんな人と付き合ってきたから、今、アナタが一番だって思える」
なんてセリフを聞いたような気がしますが、お酒に関しても(お酒に限らず、何事もかな)そんなことが言えるんじゃないかな?って思うんです。

先日、お客様で「ワイルドターキー」が好きだって言う方がいたんですけど、その人は、なんと言ってもバーボンはターキーが一番だって言って憚らない。
それはそれでいい。お酒は嗜好品だからね、その人が一番って思えばそれでいいんです。
ワイルドターキーは確かに美味い。僕も大好き!

だけど、その人は、その他何百とあるバーボンをほとんど知らない。自分が知っている数種類の中でバーボンを語ってしまう。
それが、悲しい。

本当はね、沢山のバーボンを飲み倒してきた挙句、「俺にはターキーが一番」って言うのが一番かっこいいんです。
「さんざん飲んできたけど、やっぱりターキー、こいつが一番いいね」って言うのが。

所詮、「井の中の蛙」じゃないですか、僕も含めて。
だけど、沢山飲んできた人と、数種類しか飲んでない人とでは、言葉の重さが圧倒的に違う。

僕だって朗々とバーボンを語れる器じゃないのは承知してます。
ただ、酒を提供する側の人間としては、「おいしいバーボンはまだまだ、たくさ〜んあるんだよ。」っていうのを知っていただきたいって気持ちはあります。

だから、僕の店では「えっ、あの酒が無いの?」ってよく言われるんですけど、
いわゆる「定番商品」といわれるものを、僕はあまり置いてない。
お酒の(特に洋酒)値段も下がった昨今ですし、そこらの近所のスーパーで買えるようなウイスキーではなく、バーでしか飲めないような珍しくて、おいしいウイスキーを、出来る限りお安く、皆様に味わっていただきたい。と、思うんですよね...。(コレは僕のエゴです)

そのターキーの人の話に戻りますが、こうも聞かれました。
「君の好きなバーボンは何?」って
答えに詰まりましたねぇ、一瞬。
「オールド・リップ・ヴァンウィンクルとか、いいですよね」って言ったところで、その人の頭に「?」マークが浮かぶだけなのが分かっていたから。

「へ〜、そんなバーボンがあるの?飲んでみたいなぁ」なんて言ってくれればうれしいんですけど。
僕の言うことを聞いてくれるような、素直なキャラの方でないのは知っていたので、「好きなバーボンは..いろいろありますねぇ...」
なんて、お茶を濁しちゃいました。

でもね、中には一見さんでふらりとやって来て、「おぉ、ボウモアの22年もあるんだねぇ、これはうれしい。」
なんて言って飲んでくれる、「フォーク村」には似合わしくない(笑)お客様も来たりして。

「先日コレをあるホテルのバーで注文したら一杯¥5000取られたよ。「それは高いね〜」と言ったら「ハイ、でもそれだけ貴重なお酒なので」って言われちゃったよ。それが、ここでは¥1500で飲めるなんて、ありがたいね」
なんて言ってくれました。
そんな事言ってくれると、「う〜ん、もっと言って!」なんて、僕はニヤけてしまいますよ。「コレも飲んで!」なんて言っちゃったりして(笑)


まあ、でも、バーテンダーたる者、皆『酒が好き!』なハズ(?)ですから、皆さんもどこぞのBARに行かれた暁には、どうぞ、いろんなお酒を味わってみてください。(フロンティア・スピリッツでね)

なんといっても、酒はその国の文化ですから。

そして、以前にも書いたけど、その『文化』を啓蒙していくのはまぎれもなく『バーテンダー』の務めです。

ゼヒ、そんな素敵なバーテンダーのいるお店に足を運んでみてください。

「井の中の蛙」 が、「裸の王様」 になってしまわないように...ネ!

20050317.jpg 20050317-b.jpg


↑「ヴァンウィンクル16年」オールドボトル
  どこかで見つけたら是非飲んでみてください          
                    ↑こっちが「ボウモア22年」
                      アイラ島のシングルモルト。

とあるBARの物語(後編)

今までの僕は「BAR」という所は一人で酒を飲む場所と決めていた。

それが、本の読みすぎか、映画の見過ぎかは分からないが、とにかくいつもカウンターの隅に座ってはハードボイルドに決め込んでいたんだ。

もともと人と話すのがあまり得意じゃない面もあるのだが、「BAR」に於いては「先ず、酒ありき」でそれ以外のもの...ときにはバーテンダーとの会話さえ煩わしく感じる時もあるほどだ。(ぺらぺらと口の軽いバーテンダーのいる店は最悪だ。そういう店は一度でゴメンこうむる。バーテンダーたるもの、客との距離感をつかめなければ一流とはいえない。)

ところが今日は、自分の中ではかなりエポック・メーキング的な日となってしまった。
人との出会いという、ドキドキするような期待感や魅力をも「BAR」は持ち合わせていて、そんな当たり前のことすら今まで頑なに拒んできた事が、なんだかもったいなかったような気がする。

「....じゃぁ、俺たちはそろそろ帰るとするか...」

ジョージの言葉に、ふと我に帰ると、気がつけば店内はいつの間にかほぼ満席状態。
見慣れたいつもの光景だ。BARの賑わいもピークを迎えようとしている。

「僕はもう少し飲んで帰ります。今日はありがとうございました。」
「元気でな。俺もパワーをもらったよ。楽しかった。またどこかでな!」

そう言って僕の肩をバンバン叩いて、2人は帰っていった。

僕はカウンターに座ったまま、出て行く二人を見届けると、正面に居直り「ふぅ」と一息。
すると、マスターがニコニコ笑っている。

「どうだった?あの二人、なかなか変わっていて面白いでしょう。でも、あの人もこの店に来てけっこうになるけど、今日みたいに誰かに声をかけるっていうのは初めて見ましたよ。よっぽど気になったんだろうね。」
「ハァ、そうでしたか。すごい酒までご馳走になっちゃって、恐縮でした。どんな人達なんでしょうかね?」
「髪の短い方の人はね、和食の料理人をやってるんだよ。こだわりのお店でね、ガンコな料理人としてけっこう有名な人なんですよ。」

「え〜!そんな人だったんですか。全然見えませんでした...。でも、そう言われると、なるほどそんな人でしたね」
「自分と同じような匂いを感じたんじゃないのかな?君に。」
「いや〜。とんでもないです!僕なんかホントにハンパ者で...。しっかりしないとダメですね。」

マスターの言うように、あの人が僕に同じ匂いを感じたとしたなら、今の僕には「変わり者」という共通項だけだ。
あの人のように「変わり者」という個性を更に昇華させて人以上にならなければ、説得力のあるイキザマも言葉も吐けない。
「夢」だなんだと言いながら結局、日々をだらだらと貪っている自分がなんだか情けなく、無性に腹が立ってきた。

「マスター、あんなスゴイ酒の後に飲むウイスキーなんて、もうアイラしかないと思うんですが...」
マスターの目も、「そうだね」と、言っている。
「...おもいっきりピートの効いた、「ラフロイグ」のカスクを最後に下さい。」
「かしこまりました。」

不甲斐ない自分の心にキックを入れるために、僕は全シングルモルト中で最もクセのあると言われている、アイラ島の巨星「ラフロイグ」の樽出しをオーダーした。
また、それぐらいの個性が無ければ「ダルウィニー」のオールドには負けてしまうと思ったからだ。

今にして思えば、この時の自分を、僕はラフロイグに置き換えていたのかもしれない。

ラフロイグというモルトは好きか嫌いかのどちらかしかないウイスキーだと言われる。
嫌いな人は一度飲んだらもう二度とゴメンだと言うし、その代わりその魅力にはまってしまったら中毒のように病み付きになってしまうモルトだ。
けっして、スペイサイドのモルトの様に万人受けすることは無いウイスキーだが、僕はこの「ラフロイグ」的な生き方をしてみたい。
この日のラフロイグは僕にとっての『応援歌』だった。

ギィ〜...。
「ありがとうございました...。」

店を出た僕はなんとも不思議な今日一日を思い返していた。
薄明かりに照らされた川沿いをゆっくりと歩きながら。
普段なら突き刺すような冬の夜風も、酔った頬に心地よい。
タバコをくわえたまま、僕は夜空を見上げる。

「兄ちゃん、いい背中してるねぇ...か...。」ボソリ呟く。
「...捨てたもんじゃねえかな、オレも!」
その日、月はいつもより少しやさしく、僕を照らしていたんだ。
                
                    終わり


とあるBARの物語(中編)

 僕の隣に座った男は細面で角刈り。ぱっと見、山本ジョージの様な雰囲気をかもし出している。
片やもう一人は大きな体に立派なあごひげを蓄えて、まさに「クマゴロー」って感じの男だ。
その風貌の割には物静かな礼儀正しい態度で、どちらかというと、「ジョージ」の世話役って感じかな?
まぁ、どちらにしても見た目だけは十分にガラの悪い二人だ。

「いや〜、今日は気分がいいよ」
ジョージ(仮名)は会話の途中に何度かこの言葉を口にした。
いい感じで酔っているのだろう。うっすらと目の周りが赤いのと、「クマゴロー」(仮名)のリアクションを見ていれば、彼が普段はこんなに弁舌家でないことは想像がつく。

もっぱら人生論のような(?)話が続いていたが、僕は別にからまれるという程のことは無く、マスターを囲んだ男3人の会話はそれなりの盛り上がりを見せていた。(ちゃんと、マスターは判っていたんだ)。

そのうちに話は酒の事についてシフトしていった。
ジョージ達の目の前にはシングルモルトが並んでいる。
「ウイスキーが好きだって言ってたけど、俺の飲んでるこのモルト、何だと思う?」
「さぁ...何を飲んでるんですか?」
「ダルウィニーっていうやつさ」ジョージはにこりと笑った。

『あぁ、ダルウィニーなら知っている。ハイランドのモルトだ。確か、ブラック&ホワイトの原酒だったかな? 前に飲んだときはそれほどパッとした印象は無かったよなぁ。そんなに自慢げに言うほどの酒じゃないじゃん。』
頭の中でそんなことを思っていると、

「マスター、彼にもコレと同じものを出してあげて」と、ジョージ
「はい、かしこまりました」

「いえ、だいじょぶです、けっこうです。そんな...」と、僕がこまねいていると、
「いいんだよ、俺がご馳走したいから言ってんだ。まぁ、飲んでみなよ」
「ハァ...。じゃあ、お言葉に甘えて..」

マスターは徐にシングルモルトのテイスティング用に使うチューリップ型のグラスを取り出した。そしてダルウィニーのボトルをカウンターに置く。

「あれ?マスター、ダルウィニーってボトル変わったんですか?僕の知ってるのと違うんですけど」
するとマスターはちょっぴり「してやったり」という茶目っ気のある顔になってこういった。
「これはねぇ、1960年代のダルウィニーなんだよ。所謂、オールドボトルだね。」
その時、僕の目は赤塚不二夫の漫画張りに飛び出た。
「マジっすか?30年以上前の酒じゃないですか。ということはこの酒を仕込んだのは50年以上前ってことになる。...そんなすごい酒、頂いちゃっていいんですか?」

「うちでもよっぽどモルトを好きなお客様にしか勧めないよ。なにせ、値段はあってないようなものだから。」
グラスに注がれたモルトをマスターが揺らすと、なんとも言えない芳香がまるで香水を振りまいたかのように店中に充満した。

恐る恐るグラスを持ち上げ、その液体を口に含む。
酒は不思議だ。甘みや渋み、辛さ、しょっぱさ。そこには人間の舌が識別できるであろうあらゆる味が含まれている。
こんな飲み物が他にあるだろうか?。
よく、酒の味を評価する時に、「上等のブランデーの様」なんて言う人がいるが、僕にしてみれば「何をか言わんや」だ。
少なくとも、こいつの前にはどんなブランデーも、ワインもひれ伏す。
無骨なまでのスコティッシュが作り上げた歴史とプライド。「完璧」な飲み物がここにあった。

「どうだい?」
目を白黒させてモルトを飲む僕に向かって、ジョージが問いかける。
「すごいです。上手く言えないけど、こんなモルトは初めてです。」
「そうか、そいつは良かった。今日俺がココで君に話したことはいずれ忘れるだろう。でも君が今飲んだこの酒の味はたぶん、ずっと忘れない。そいつがうれしいよ。」

いつの間にか、ジョージの目は酔っっぱらいのそれとは違っていた...。
「いいかい、この酒が一杯3千円したとする。そいつを高いと思うか安いと思うか、それは人しだいだ。安い酒を3千円分飲むのもいいだろう。
 だけど、俺はこの酒が3千円は安いと思った。そしてこのすごい酒を是非若い奴らにも飲んでもらいたいと思ったんだ。だからご馳走したまでさ。」
そして最後にジョージはこうも言った。
「よその店じゃ、ショット1万は取られるよ。それだけでもいかにこのBARがすごいかわかるだろう?」

「いや〜..」マスターは照れくさそうに笑っている。

僕は幾分酔いつつも、しっかりとジョージの話を聞こうと思った。そして、最初うざったいなんて思ったことを心で詫び、つくづく「人は見かけによらないものだ」と、のぼせた自分に反省していたんだ....。

                     ....つづく

とあるBARの物語(前編)

この店の重い扉を開けるのは何回目だろう?

この店に入るときはいつも、僕は一呼吸ついてから、扉を開けている。
扉の重さはその重厚な造りのせいばかりでもない。格式(?)や敷居の高さみたいなものが確かにあって、それがまた背筋を正させるような緊張を強いるのだ。

何も酒を飲むのに緊張しながら肩肘張って飲むこと無いだろう。と思う人もいるだろうが、羽目を外したかったら、大衆居酒屋にでも行けばいいだけの話で、僕は本来『BAR』とはそういうところだと思っている。

また、その適度な緊張感こそがBARの醍醐味でもあったりするんだ。
「一期一会」の精神はきっとそんなところから生まれる...。

ギィ〜...
「いらっしゃいませ」
まだ凛とした空気が残る店内、いつものようにマスターが静かに迎えてくれる。
カウンターには誰もいない。後ろのテーブル席にいかつい男が二人座っているだけだ。

「元気だった?今日はギター、もって来てないんだね。」
「ハイ、今日はバイトの給料が入ったんで、一人でお祝いです。」
一言二言、そんな会話をしながら、僕はバーボンのグラスを傾ける。
ようやく、マスターにもこの店の常連として認めてもらえてきたような気がして、なんだかうれしい。

目の前には何百本と酒の並んだバックバー。
タバコの煙とバーボンの甘い匂い。
当たり障り無く流れる音楽と時間がやけに心地いい。

「これだよ、これ」なんて心の中でニヤつきながら、次に何を飲もうかと模索していると、フイに後ろの方から投げかける声が聞こえた。
「兄チャン、いい背中してるねぇ。さっきから見てたけど、なかなかそんな風には呑めないよ。若いのが一人で来たから、なんだコイツって思ってたけど、なかなかどうしてたいしたもんだ。」
なんて後ろの席にいた二人組みの片方が、いきなり話しかけてきた。

「良かったら一緒に飲もうよ、となりいいかい?」
なんて言ったかと思ったら、僕の返事を待たずして、その二人組みは隣に腰掛けてしまった。
『まいったな〜。こういうのは苦手なのに。一人で飲ませてくれよ。』
心の中でぶつぶつと呟きながらマスターの方をちらりと見やると、マスターはニヤニヤ笑っている。
常連さんなのかな?まぁ、悪い人達ではなさそうだけど...。

『それにつけても、今まで「イイ背中してる」なんて言われた事は無かった。(姿勢の悪さは散々言われてきたけど) 自衛隊の勧誘じゃあるまいし。』
なんて思いながらも、初対面の人間から後姿を褒められるというのは、男としてそれほど悪い気はしない。
でも、どうせ若造の僕をからかってんのだろうとたかをくくりながら、僕はなすがままに彼らと杯を重ねていた...

.....つづく

雪じゃ!

降り積もる〜雪雪雪また雪ィよ〜♪
って歌ってる場合じゃないっっツーの!
只今am5:15分。今帰ってまいりましたよ。
外は白い雪の夜ですよ。(お店でも歌ってきたぞよ)
でも、気温が暖かいのかな?そんなに積もりそうではない感じだけど。
路面もピチャピチャだったし。

明日起きたらどうなってるかな?
すっかり晴れてたりしたら、ちょいとガッカリ。

皆さんは通勤途中に滑って転ばないようにネ!

では、私も寝るとします。おやすみなさいませ〜 (-_-)zzz

   ---------------------------------------------

 6時間後....うぇいくあっぷ!

うおっ!!なんじゃこりゃ!? 雪すげぇ!
てゆーか、降りまくりじゃん!

3月だってーのに、この大雪。
「小学校のときの卒業式かっ!」って、ワケの分からないツッコミを入れてみました。

雪さん、あまく見てました....恐れ入谷の鬼子母神!
お客さん、来てくれるかなぁ...。

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JOE
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