龍馬ファンの嘆き
先日、地元の某、有力新聞紙を眺めていたら、でかでかとこんな通信販売の広告が載ってました。
「陶板額・『幕末維新の志士達」」(見た人いるかな?)
なんじゃコリャ?と思ってみてみると、そこにはこんなことが書いてあるじゃありませんか。
「維新史に一石を投じる、歴史ファン驚愕の掘り出し物」
「龍馬、西郷、大久保、勝、高杉、桂...らが一堂に会した古い写真」
「長く秘蔵されていた為、専門的な研究はこれからだが、本物の可能性が高い。」
「錚々たるメンバーのこの重要史料が、今まで個人蔵として埋もれていたことが惜しまれてならない」等など..。
そしてそのお値段はナント12万円也!
いや〜、コレにはさすがにビックラこきましたね。
写真には、ちゃんと人物に線がひいてあって、名前まで付いてる。
コレは、あまり詳しく知らない人だったら買っちゃうよね。
しかも新聞の広告だし。
幕末好きの人だったらこのメンバーが同じ時期に一堂に会することが「ありえな〜い」のは解るんですが、そんなに詳しく知らない人だったら、きっと感激して買っちゃうって。
僕も、知らなかったら買って、壁に飾って、毎日出かける前に拝んでるかもしれない(笑)。
あまりのこのインチキ商売っぷりに腹が立って、このコーナーでも言わなきゃ気がすまなくなっちゃった。
知らなかった人のために、一応、
この写真は佐賀藩の英語塾「到遠塾」の写真でフルベッキ博士とその学生たち。の写真といわれてます。
もちろん、龍馬も、西郷ドンも、皆本人じゃなく、後に誰かが適当に当てはめて作ったものなんです。
もし、知らない人がこの広告を見て「なんてすごい写真だ!」って感激して買っちゃって、それからも後生大事にこの写真を本人と思い、過ごしていったとしたら...
僕はなんともやるせないですよ。
こんなインチキ商売が堂々とまかり通る世の中なんだね。
某有力新聞社さんも、頼むよ。こんな広告載せるなっちゅーの。(しょうがないか)
頼むから、歴史や史実を歪曲して伝えるのはやめて欲しいと思う。
銭になるものなら何でも商売にしてしまおうという日本人の浅ましさも悲しいものがあります。
こんなグチみたいな内容でスミマセン。一龍馬ファンとしてコレだけは言いたかった。
でもさ、こんなことを言ってる僕に対しても、当の龍馬だったら、
「小さい、小さい、そんなつまらん事は気にするな。清濁併せ呑んで笑い飛ばす器を持て。わしらはもっと先を見ているぞ」
なんて、きっと天国で笑っているんでしょうけど。...ネ。