お不動様ご開帳〜の巻

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今日は我が心のホームグラウンド、多氣不動尊へ行って参りましたよ。

9月1日の今日は八朔祭(はっさくさい)というお祭りで年に一度の本尊、「不動明王」の御開帳の日なんです。

不動明王って知ってますか?
背中に火炎をしょって右手に剣を持ち、左手には索。お顔は憤怒の表情で睨み付けているあの仏様です。

毎年この日が楽しみでね、不動明王に逢えるのが。
多氣山へは行った事ある人も多いと思うけど、本尊まで見てる人ってあんまりいないんじゃないかな?
全国津々浦々、そりゃぁたくさんのお不動さんがいますし、いろいろと見て来ましたけど、多氣山の不動明王はかなーりキテマス!グレイトです!かっちょいいです!鳥肌もんです!

本堂の奥の薄暗い中で何んとも言えない雰囲気を醸し出し、漆黒の身体に両の眼だけがらんらんと輝いているあの姿はスゴイ迫力!思わず「ゴメンナサイ」って言っちゃうぐらいです。

皆さんにもお見せしたいのですが、2年前に行った時、お守りにしようと思わず携帯で写真を撮っちゃったら見事にバチが当たっちゃいましたので、すぐに消して謝りに行きました(トホホ)
ですから、迫力ある生のお姿を見るためには9月1日に行くしかないのです。

昔は60年に一度だけの御開帳だったって住職が言ってました。
それを考えると毎年あのお姿を拝見できるなんて幸せだな〜と思います。

え〜と、...ボクはやっぱり変わり者でしょうか(笑)
あんまりいないよねぇ、不動明王好きって。

でもね、子供の頃に不動明王を知ってから僕の中ではずっとヒーローなんですよねぇ。
それこそ仮面ライダーやウルトラマンみたいな感じで。
悪をぶった切る正義のヒーローってとこでしょうか(笑)

『明王』ってつく仏様は他にもたくさんいるんですよ。
ちなみに仏の位で言うと、一番は「如来」で、その次が「明王」かな。
「菩薩」は又その次になりまして、ナントカ明王ってつく方たちはすごく偉いんです。
孔雀明王とか金剛夜叉明王なんてのもいますけど、皆さん「軍神」です。戦う仏様達ですね。
その中でも「不動明王」はリーダーでトップ。一番強いんですヨ!

宇宙の真理そのものである完全無欠の法身仏「大日如来」が姿を変えたのが不動明王だと言われてましてね。
じゃあ、なんでわざわざあんな怖い姿に変わってやって来たかというと、簡単に言えば「言っても聞かないどうしようもない人達」を怒りに来てるんです。
よくいるじゃない、「やさしくしてりゃぁ付け上がりやがって」ってのが(笑)
仏様がやさしく諭してるのにちっとも聞かず悪いことばっかりしてる衆生をぶった切りに来てるのが不動明王。
でもただぶった切るんじゃなく、心を斬る。迷える衆生を救う愛のムチなんです。コレを仏教用語で『教化』って言うんですなぁ。

あの右手の剣はそんな悪の心をぶった斬る為に持ってるんですよ「魔性降伏!」ってね。
そして左手の索(さく)は迷える人達を「こっちへ来い!」と救う慈悲のシンボル。
七つに結わいた髪は「俺についてきた奴は七代先まで救ってやる」という誓いの約束。
背中に背負った火生三昧は全ての煩悩を焼き尽くす怒りの炎...。

子供の頃、いつも思ってました。「何をそんなに怒っているんかなぁ」って。
怒りに満ちたように恐ろしく、目を見開いていつもなにかをにらんでいる不動明王。

だけど今ならわかる気がします。
不動明王は世の中全ての不甲斐ない人間に対して怒っているんです。

気が弱くていつも他人の言いなりになってしまう人。
自分の人生だというのに、すこしも本気にならない人。
周囲の目ばかりを気にして、すこしも自分を燃焼できない人。

そんな人達を叱りつけるように、剣を振りかざし、牙をむいているんです。
もっと魂を燃え上がらせろと叱咤しているんです。
もっと生きろ!と僕をにらんでいるんです。

来年、きっと僕はまた不動明王に逢いに行くでしょう。
その時は今日より誇りを持ってあの眼を見つめられるでしょうか?

この一年、自分は懸命に生きましたって言えるかな?
それともまたあの剣で、この弱い心をぶった斬られてしまうんでしょうかねぇ...。






2005/09/01(Wed) 18:14:16 | 日記
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JOE
シンガーソングマスターやってます

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